私たち夫婦は、結婚して10年になります。今回は、結婚10年目にしてやっと夫婦間で家計を共有したよ~!というお話です。
10年間、ブラックボックスだった「家のお金」
これまで私たちは、互いにどれくらの貯金があるのかを知りませんでした。
いや正確には、私は夫に借金があることは分かっていたもののその正確な額を知らず(貯金ゼロなのは知ってたよ!)、夫の方は私の貯金額を知らない、という状態でした。結婚以来ずっと、お互いにブラックボックス。お金の話を全くしていないわけではなかったものの、その時その時で必要に応じた断片的・部分的な話のみだったので、とても「共有している」といえる状態ではありませんでした。
なぜ、これまで夫と家計や資産を共有してこなかったのか… という理由については後述するとして、まずは今回共有しようと思った理由についてお話します。キッカケは、子どもたちの進学費用を計画的に準備したいと思ったことでした。
大学進学までに一人につき400万円貯めたい
我が家の長男は8歳、次男は2歳になります。
これまでも定期預金や(最近では何かと批判も多い)貯蓄型の保険で何となく貯めてはいたものの、計画性はあまりなく… 出産祝いや児童手当は手をつけることなく貯めてきたし、私個人の貯金もあるし、まぁ何とかなるでしょう!と思っていました。
しかし今年3年生になる長男の中学受験やそのための塾通いを検討する中で、果たしてこんなにザックリと、ただ貯めているだけで大丈夫なのだろうかと心配になってきたのです。教育費は段階ごとにきちんと見積もって、目標に向けて貯めていく必要があると(遅ればせながら)考えるようになりました。最近、久しぶりに会った同い年の友人(38歳)が、未だに大学の奨学金を返済していると聞いて衝撃を受けたのもあります。息子たちには、できることなら借金のない状態で社会人生活をスタートさせてあげたい!
息子二人とも大学まで行くものと仮定すると、入学までにまとまったお金としてそれぞれ最低400万円は準備しておきたい。それ以前にも、塾や習い事などに掛かるお金は別建てで準備していく必要があるでしょう。となると、とても私一人でどうにかできる額ではありません(スッカラカンになってしまう)から、夫と協力して教育資金を作っていかなければなりません。
今後の計画、特に子どもたちの教育資金について、夫ときちんと話せるようになりたい! そう思ったことが、今回家計を共有したキッカケとなりました。
ジュニアNISA口座を連携できるのは「Money Forward」だけ
家計の共有にあたっては、Money Forward のアプリを使いました。
「共有」といっても、今時点の資産額が分かるだけではダメです。どちらかといえば重要なのは、目標までの進捗を日々、互いに把握できること! 口頭ではすぐに忘れてしまだろうし、メモやExcelではなくしてしまうし、何より進捗が分かりません。Money Forward を使えば、連携先の口座残高が自動または手動で更新できるのでとても便利です。私がアカウントを取得し、夫にも同じID、パスワードでログインしてもらえばOKです。
Zaimや Money treeなどのアプリも試してみましたが、ジュニアNISA口座を紐づけられるのは今のところMoney Forward だけでした。子どもたちの教育資金のために、と昨年駆け込みで始めたジュニアNISAは最も共有しておきたい項目のひとつだったので、必然的にMoney Forward をに落ち着きました。
連携した口座にあるお金の多くは、私が個人の貯蓄から「家のために使う」と決めて繰り入れたものです。それが決して少ない額ではなかったこと、またそれと比較すると夫の収入から貯めた額(去年春頃から少しずつ貯金ができるようになりました)が少なかったことが、2つの意味で心配でした。ひとつは、既にいくらかの貯金が家にあることを知った夫が「これだけあるなら安心じゃん」と思ってしまい、油断してしまうのではないか?という懸念。もうひとつは、自分の収入から貯めた額の比率が低いことを知り、やる気を失ってしまうかもしれない… ということでした。
しかし、Money Forward にログインして残高を確認した夫の反応は、そのどちらでもありませんでした。現状が把握できたことで上乗せすべき額が明確になり、貯めるモチベーションが高まった様子。「いま家にどれくらいのお金があるのか」がハッキリしたことは、夫にとっても良かったようです。
夫とお金の話ができなかった理由
さて、ここまで読んで違和感を抱いた方もいると思います。そもそもこの人、なんでこんなに自分の旦那のことを信用していないの?と思った方も多いでしょう。それには深い理由があるんです(笑)
過去のブログでも少し触れてきた通り、夫はとにかくお金の管理が下手な人でした。20歳前後から消費者金融で借り始めたお金が返せなくなり、債務整理をした過去があります。私は結婚後しばらく、その事実を知りませんでした。
30代前半までは仕事が安定せず収入も途切れがちで、様々な支払いをしょっちゅう滞納していました。毎月手持ち資金が足りなくなると、私や家計からちょこちょこ借りていきました(もちろんその都度キッチリ回収しましたが…)。子どもの医療保険から契約者貸付でお金を借りていたことが判明し、大ゲンカになったこともあります。当時は共働きでしたが、ほぼ私が家計を支えているような状態で、夫から生活費の入金がなければ自分の貯金を切り崩して暮らしていました。
思い返せば、いつもお金のことで喧嘩をしていました。うーん、思い出すのもイヤ…。
人は変わる、こともある
常にそんな状態だったので、私は自分の持っているお金について、夫に話すことができませんでした。
本当は子どもたちの教育資金やその他もろもろの資産計画について、一刻も早く話し合うべきだと思ってはいました。でも収入が途切れがちで、さらに借金まである相手と「資産計画」を話し合うほど無駄なことはありません… 進まない進捗、果たされない約束にイライラする自分が目に浮かぶようでした。だから話さなかったのです。
でも、この数年で状況は大きく変わりました。
夫は借金を完済し、今では毎月キッチリ生活費を家計に入れてくれ、今年からはiDeCoとつみたてNISAも満額で運用するそうです(稼ぎが増えたから、といって買い物に走るようだとまだまだ心配ですが、iDeCoとつみたてNISAというのは良い選択ですよね)。
私は、人間はそう簡単には変わらないと思っています。特に金銭面での行動を変えるのは至難の業であると。だから、この先夫が変わることはおそらくないだろうと思っていました。半ば諦めに近い近い気持ちで眺め、時々キレて… 長いこと、そんな生活を続けてきましたし、この先もそんな生活が続くものと思っていたんです。
でも、ここ数年で夫は明らかに変わりました。毎月の収入を使い果たすこともなくなり、家計からお金を借りていくこともなくなりました。彼にとってのキッカケは、結婚でも子どもでもなく「適職で稼げるようになったこと」だったと思いますが… その話はまた別記事で。
とにかく、以前の夫はとんでもなくお金にだらしがない人でした。だから金銭面ではとてもじゃないけど信用することができず、お金の話は絶対にできませんでした。
でも、夫は変わりました。…「変わりました」なんて書くと、びっくりするほど薄っぺらく嘘くさく感じられるのが残念ですが… 「人は変わらない」という言葉の方が、遥かに真実っぽく響くのですが、だけど確かに、人は変わることもある。
私は素直に、夫の変化を喜びたいと思います。そして同時に、過剰に防衛的だった自分の態度を改めて、今後は互いに進捗を共有しながら楽しくお金を貯めていきたいと思います。