ぐるぐるデイズ

30代、転職に失敗したワーキングマザーが再起を図るブログ

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安易な自責思考は他人に利用される原因になる

      2017/03/31

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ビジネスでは自責思考が正義とされる

一般的に、特にビジネスでは「自責思考」が良しとされる風潮があります。

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私が新卒で入社した会社も同じく、社内ではよく「自責で考えなさい」という言葉が飛び交っていました。

たとえば。

 

上司:「なぜ、今月の売上目標が達成できなかったのか?」

部下:「今月はA社(競合他社)が毎週イベントをやっていて、そちらにお客さんが流れてしまいました。季節的にも、毎年この時期は厳しいので…」

上司:「馬鹿野郎!自責で考えろ自責で!」

 

と、こんな具合です。

どの会社でも同じかもしれませんが、<基本的にすべての問題の原因は自分にある>と考えることが正しいとされています。

上のような説明を求められたら、売り上げ目標が達成できなかったのは自分の責任、自分には何ができたのか、そして何を怠ったのか、今後はどうするのか…という展開で話をしなければなりません。さもなくば、「他責だ」と更に叱られる…というのがお決まりのパターン。

自責思考こそが正義、他責思考は完全なる悪、でした。

私も10年間その会社にいたので、自責で考えることは習慣になっていました。

 

ある上司が教えてくれた「自責思考」の本来の意味

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ただ、入社当初はやはりなにかにつけて「自責で考えろ!」と喚く偉い方々に違和感を抱いていたことも確かです。

「自責で考えろ」というその言葉自体、部下に対する責任転嫁のように思えて納得がいきませんでした。

「自責で」と言われた途端、言われた側は自分の責任として話すしかなくなってしまう。本当は自分の外に原因があったとしても、それを言うわけにはいかないのです。(「他責だ」と言われてしまうから)

だから無理に自分の責任にこじつけて説明するけれども、それは事実を歪めているんじゃないだろうか?と思うこともありました。

 

当時の直属の上司に聞いてみたことがあります。

 

「自責で考えろって言いますけど、どう考えても自分の外に原因がある場合もあるのでは?」

 

その上司は一呼吸置いてから、こう答えてくれました。

 

「自分の責任と捉えることで、自分に何が出来るのか(出来たのか)を考えることができるでしょ?」

 

「そうすれば、方法が見つかる。本来の自責思考っていうのは、そういう前向きな考え方なんだと俺は思う。」

 

「周囲のせい、と考えてしまったら、それはもう自分の力は及ばないことになるから。」

 

…なるほど。

この上司の言葉は、ストンと腹落ちした気がしました。

 

確かに、仕事において「環境が悪い」「アイツが悪い」「コイツのせいで…」と文句ばかり言っている人はそこ止まり。

自分から行動しないので環境は良くならないばかりか、周囲も協力したいとは思わないので、「アイツ」も「コイツ」も、彼の望み通りに変わってくれることはありません。

 

逆に、自責思考の人は現状に対して当事者意識を強く持って考えるので、問題を解決するための対策を打ち出すことができます。

言い訳もしないので、上司にも部下にも好感を持たれるし、重宝されます。処世術としても「自責的な態度」は有効なのかもしれません。

 

ただまあ…社内で部下に「自責思考」を押し付けていた上司達が、どういう意味で「自責」という言葉を使っていたのかは分かりません。おそらく、彼らの言う「自責で考えろ」は「言い訳するな!」とほぼ同義で、深い意味はなかったのではないかと思いますが…。

 

そうした安易な「自責で考えろ!」はさておき、私はこの直属の上司から教わった「自責思考」で以て、その後の仕事に取り組んできました。

 

どんな時でも自責で考えれば、必ず方法は見つかる…と、当時はそう信じていました。

 

でも、現時点での私の考えはこうです。

 

確かに自責で考えることで道が拓けることもあるが、自責思考は万能ではない。

安易な自責思考は他人に利用される場合もある。

 

自責で考えるほど袋小路に迷い込む…モラハラ上司との遭遇

そう考えるようになったきっかけは、前職での強烈なモラハラ上司との遭遇でした。

 

モラハラをする人というのは、本当に相手の見極めが上手い。ほとんど才能です。或いは、動物的な勘だと言ってもいいかもしれません。

 

モラハラ上司は私が基本的に自責思考であることを、すぐに見抜いたのだと思います。私の態度、言動から察知したのでしょう。

転職翌日から早速、「あなたは仕事が遅い」「管理部門の人間としての常識がない」「基本的な仕事の仕方が分かっていない」と、ネチネチと攻撃が始まりました。

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また、こうした全く具体性を欠く“指摘”を、夜中12時だろうが朝5時だろうが、相手は自分が思い立ったタイミングで私にLINEを飛ばしてきました。

明らかに非常識、単なる嫌がらせです。

 

具体的な指示は一切出さない、何をやっても(やらなくても)後出しで指摘してくる、こちらが質問すると逆上する…といった具合で私は全く仕事にならず、どうしたらいいのか分からなくなってしまいました。

それもそのはず、相手は私を、どうしたらいいのか分からない状態にさせたかったのですから。何が楽しいのかは知りませんが、困惑して右往左往する相手を見て楽しむ、それがモラハラをする人間の習性なのです。

 

でも、この時の私はこう考えていました。

  • 「転職して日が浅いから、まだ私の信頼が足りないんだろう」
  • 「結果を出せば、きっと認めてもらえる」
  • 「そのために、私ができることは?」
  • 「できることは、まだまだある」

前職での<教え>の通り、自責で考えました。

朝は誰よりも早く出社し、仕事に取り掛かりました。立ち上げ段階の会社で不明確なことが多かったので、タスクを明確にし、ひとつひとつ形にしていきました。雑用も進んでやりました。

でも、モラハラ上司は態度を変えるどころか、更に嬉々として私を否定するようになっていきました。

相手からすれば、都合がよかったのでしょう。何を言ってもコイツ(=私)は自分のせいだと考える。どんなに非常識で失礼な言葉を吐いても、「指摘」と捉えてくれる…

 

一方私の方は、自責で考えれば考えるほど、どうしていいのか分からなくなっていきました。当然です、相手が異常なのですから。

 

モラハラ上司と自責思考。かなり極端な例かもしれませんが、この一件で私が学んだことはいくつかあります。

 

自責思考の「範囲」を間違ってはいけない

あの時の私は、「自分の行動を変えることで、上司に認められ、良好な信頼関係を築くことができる」と考えていました。でも、これは間違った自責思考です。

相手が異常なのは、相手の問題です。それを、自分の行動を変えることで問題を解決できると考えるのは、果たして健全な思考と言えるでしょうか。

「責任」の範囲を間違えてはいけません。普通に考えて、自分の内部だけに全ての原因があるなんてことはあり得ないのです。

このケースであれば、上司からの度重なる攻撃や人格否定を受けたことは、私の責任ではない。そこまでも自分の責任と考えて行動を改めようとすることは、自分を追い詰める結果にしかなりません。

 

例えばブラック企業で消耗していたり、パワハラ上司から不当な扱いを受けていたり、そこまで酷くなくても他人の悪意に悩まされている場合、「悪いのは相手(環境)」とまずは認識すること。

その上で、自分ができることを考えるべきです。

 

時には闘うこと、逃げることも必要。それは「他責」ではない

当時の環境で私が自分の行動を変えるとすれば、上司の指示に従いひたすら仕事のスピードを上げる方向に…ではなく、上司の異常性を公にし、社長に掛け合って上司を抑制してもらうか、或いは配置を変えてもらうか…とにかく上司と闘う方向に向かわなければならなかったのです。

 

「上司は、異常だ。でも今現在、不当な扱いに甘んじているのは自分の責任。だから、自分の責任で以て闘う(または逃げる)」

 

…と。それこそが正しい「自責思考」だったと思います。

 

自責思考が身についている人は、「誰かに助けを求める」「相手と闘う」「逃げる」という選択肢を失いがちです。

 

何か問題が起こった時に、自分の中に原因を探す思考回路になっているからでしょうか。思考が内に、内に…と向かってしまい、外部に意識がいかないのです。

 

でも、現実には自分の中だけですべてが完結するわけではありません。外部への働きかけが必要になることもありますし、場合によっては自分にとって問題となっている環境を切り捨てる(=逃げる)方がいいことだってある。

それは「他責」とは違います。

 

別の言い方をすれば、外部に働きかけることができないからといって、自分を変えてどうにか辻褄を合わせようとするのは明らかに不健全な行動だといえます。

 

安易な自責思考は他人に利用される原因になる

自責思考は万能ではなく、その<範囲>と<方向性>には充分気をつけなければなりません。

加えて、他人の自責思考を利用する輩がこの世には存在するので、注意が必要です。私の前職での経験は、自責の態度が他人に利用された、分かりやすい例だと思います。

 

モラハラ上司は私が反発も告発もしないのをいいことに、横暴な態度を取り続けました。

私が自分が置かれた状況を「自分の責任」と考えている限り、モラハラ上司も悪者にならないのです。彼は安心して、嫌がらせを続けることができます。

 

残業代の支払われない過酷な職場で死にそうになりながら 、

「自分の能力不足だから仕方ない。もっと頑張って実力をつければ…」

などと考えているのも同じこと。会社に利用されるだけです。実力をつける前に倒れてしまうでしょう。

 

残念ながら世の中には、悪い人間がいる。

そうした人々の前では、安易な自責思考は禁物です。すかさずつけこみ、利用しようとしてくるでしょう。

 

前々職の上司が教えてくれた通り、自責思考は確かに、仕事上有効な思考法です。

ただし万能ではない。

 

時には堂々と「相手が悪い」と指摘する勇気も必要なのです。

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